昨年、コンビニチェーンのミニストップの駐車場で“小さな事件”が起きました。近くでイベントがあり毎回迷惑駐車で困っていた“店員が”、車を持ち込み、後輪をロックして、ベタベタと“駐車場をご利用の方へ”とか“迷惑になるので迷惑駐車しないで”と張り紙をし、大きく“ロックを外してほしければ4万円ください”(なぜか敬語)と目立つ位置に掲示したのだそうです。
その効果はありましたが、その車の写真がツイッターに投稿されると“やり過ぎ”だとか“不愉快”という意見が寄せられ、同社の広報は“店舗も反省している”と発表しました。
私はこのミニストップの事なかれ的な対応が、全国の迷惑駐車で困り切っている人達にとっての大迷惑行為であると考えます。
だいたい単なる一店員が迷惑駐車に困り果てた上での実力行使にでたのであれば、少なくとも“本人も反省している”と言う前に、一店員がここまでしなければならなくなってきている日本人のバッドマナーの実態にも目を向けてほしいと言及すべきだったと思います。
その上で“店員は自分の判断で、自分の車を持ち込み、また4万円くださいとあくまで低姿勢で、迷惑駐車をしないよう依頼している。
これほどまでに現場が困っているのですから、本社としても代替の方法を考えたい。
そもそもバッドマナーは健全な利用者に対しても大きな迷惑行為である”とでもすべきで、この段階での全面白旗は、いくら冷静な経営判断が先行したとしても、今後の悪影響ははかり知れません。
世間に瀰漫する数多の暴力行為には頓着がないのに、高校野球の名門チームでちょっとポカリがあったら集団で問題化するような、弱い立場の者いじめの構図がここにもあります。世間に溢れかえる迷惑駐車こそが批判されるべきであって、ミニストップの一店員に向けられた無責任な“意見”こそ、今の日本社会のバッドマナーの象徴ともいえるのではないでしょうか。