駐車場オーナー
Q. 月極で駐車場を貸している方で、マナーも悪く、慢性的に料金の滞納を続けるひとがいます。こんな場合、貸主として一方的に契約の解除を申し出ることは可能ですか。借地借家法などでの対応方法はありませんか。
A. まず『一方的に契約の解除を申し出る』ことについては可能です。
通常駐車場に関しては滞納期間や滞納回数などにここまで行けば駄目というような基準はありませんから、ご質問のように料金を滞納したり、利用のマナーが悪いのであれば、それを理由に契約の解除はできます。
ここで勘違いし易いのは、これもご質問にある“借地借家法”との兼ね合いです。
この法律は借り手側に有利ですので、料金の滞納があっても6が月の猶予期間が必要であったり、契約解除のための正当な理由が必要であることが知られています。
しかし、ご質問者は駐車場についてお伺いです。
つまり、借地ですので建物の所有が前提となりますので、駐車場は建物とはなりません。
いくら屋根付きであろうと、シャッター式であろうと、それが居住用（事業用含む）でなければ、月極駐車場は借地借家法による規制の対象にはならないのです。
契約解除することは可能だが…
しかし、この問題はそれほど簡単ではありません。
例えばもし駐車場のオーナーが、駐車場マナーが悪いとの理由で利用契約の解除ができたとしても、実際にその駐車場に居直り、不正利用をされ続けてしまうことが少なくないからです。
それならと、実力行使をして排除などはできません。
日本は法治国家ですので、そうした行為は『自力救済』として勝手に動かしたりすることは禁止されています。
結局、相手方と親密に連絡をとり、何度も話し合って円満に解決に持ち込んで行く、地味な取り組みも必要となるでしょう。
