経営者・オーナー向け コラム

駐車場シェアリングサービスのデメリットや留意点について

駐車場シェアリングサービスのデメリット

駐車場シェアリングサービスは費用0円で導入できて便利で当サイトでもオススメはしていますが、よく問い合わせがあるのがデメリットがないのかということ。デメリットというかいくつか留意点があります。

貸し出している間は又貸しはできない

当たり前と言えば当たり前ですが、駐車場シェアリングサービスにスペースを貸し出している間は他の用途で利用できません。
もちろん他のシェアリングサービスにもです。(そもそもシェアリングサービスに登録する上でも借地の又貸しはできません)
これはダブルブッキングを防ぐ利用者保護が目的で、駐車場シェアリングサービスに貸出している間は常に予約者が使えるようにスペースを確保しておく必要があります。
各社利用規約に記載されています。

利用規約を比較

akippaであれば
「28-2. 本サービス以外で無料・有料を問わずいかなる場合においてもトラブル回避のため、貸主が本サービスの駐車場ページ利用時(28-1に定める期間を含む)に、一時利用駐車場貸し出しサービスをおこなうことはできません。また、貸主が駐車場ページ上または駐車場ページをもとに駐車場利用者とやり取りし、本サービス以外での取引をおこなうことはできません。」
という条文があります。

B-Timesなら
「(13)本サービスサイトに掲載された情報を利用して、本サービスのシステムを利用せずに登録駐車場の利用契約を締結し、又は本サービス外での契約へ誘因する行為。」
という条文があります。

軒先パーキングなら
「(9) 本サイトの利用期間中(会員登録抹消日から1年間も含みます)、駐車場ページ上で表示された駐車場につき、本サイト以外での駐車場の賃貸借契約(ただし27日を超えることが明らかな駐車場の賃貸借契約を除く)を行うよう誘導し、本サイトを介さず直接契約を締結するよう誘導すること」
という条文があります。「会員登録抹消日から1年間も含みます」というのは就業規則でありがちな他社流出防止の意味合いかもしれませんが、だとするとこれはさすがに横暴だとは思います。

これらに違反してそれが起因となったブッキングが発生した場合、キャンセル料の請求や駐車場掲載の停止などもあり得ます。

キャンセル料について

駐車場シェアリングサービス一般的に利用者の場合は基本「前日までのキャンセルなら無料、当日の場合は100%」かかるのが基本です。(軒先パーキングは前々日まで無料)
となると貸出す側としてはドタキャンの場合はやや困りますね。でもこれはそういう規約になっているので仕方がないです。諦めましょう。

また逆に、貸出す側も利用者予約をキャンセルしたい場合もあるかと思いますが、基本的に予約が埋まってからだと「自己都合のキャンセル」になります。
akippaの利用規約を読むと、先に予約が入っている車室の利用をキャンセルしたい場合、2,000円のキャンセル料がかかります。
B-timeは「当社が別途定めるキャンセル料」と明示されていませんが、キャンセル料が発生するようです。
軒先パーキングも予約がキャンセルされなかった場合に発生するはずであったシステム利用料相当額を違約金として支払わなければなりません。

いずれにしても駐車場シェアリングサービスへの掲載停止したら利用者の予約受付は停止されますが、予約確定している分は対応しなくてはならず、キャンセルしたいなら相応のキャンセル料がかかるということです。

確実に他の用途で貸し出したい場合は?

特定の用途で確実に利用したい場合は、いずれにしてもあらかじめ1カ月ほど前に、駐車場や車室の掲載を停止したり、NG日を設定しておく必要があります。

akippaであれば、現状、予約可能日数を14日先、30日先と選べますので、例えば月極が決まったらなるべくスグに貸したいと思っている場合は、予約可能日を14日先まで予約可能と設定しておくことで、確実に停止できるまでの日程が少なくなります。

駐車場内も物理トラブルは従来通り

利用者同士の停め間違い、時間超過などについてはシェアリングサービスのサポートほうで何らかの対応はされます。
また、利用者による駐車場の破損についてもまずシェアリングサービスに報告して然るべき対応を仰ぎます。

ただ基本的に駐車場内で起きた物理的なトラブルは従来通り対応しなくてはならない”ことも”あります。

不正駐車の場合は車両ナンバーを控え、駐車場シェアリングサービスのサポートや、警察に連絡します。ただし場内の無関係の車両の不正駐車場合は民事不介入で具体的な対策はすぐに取れない可能性があります。
利用者車両と他の車両とのトラブルは警察を入れて当人同士で解決してもらう必要があります。

ただ、「利用者~駐車場シェアリングサービス~オーナー」の構図があるので、利用者が気づけばサポートに連絡して解決してもらうのが基本ですので、これらはオーナー側がそこまで躍起になって対応しなくても大丈夫です。

ただし、駐車場が起因のトラブルはオーナーの責任にも

例えば駐車場が草ボーボーで入れない、ものが置きっぱなしで入れない、寸法が違うなど、オーナーが起因となったトラブルに関しては、オーナーに対して何らかの責任追及があると思われます。
何かあれば連絡はあると思うので、それに応じたキャンセル料、対策を講じなかったら駐車場の掲載停止になる可能性もあります。(利用者保護のため当然と言えば当然ですが)
なので、トラブルを避けるため、車室写真などは最新の状態を維持するようにする必要があり、風景や条件が変わった場合は(駐車場番号など)速やかに連絡して最新の写真や情報に差し替える必要があります。その部分はどのシェアリングサービスでもオーナーへ報酬が支払われる以上、当然対応しなくてはなりません。

中には駐車場シェアリングサービスの利用者だと気づかず駐車禁止の張り紙をするなどのトラブルもレビューに報告されています。
たいていきちんと利用状態は把握できるようになっているので必ずチェックしましょう。

稼働率は地域次第、地方での普及はまだまだ

これは月極やコインパーキングでも同じですが、稼働率の良し悪しは地域によってかなり差がでます。
また都心部では利用者も貸出す側も認知度も高いですが、地方になると知名度はかなり低く感じます。
おそらく全国的なTVCMでもあればまた変わりそうですが。

放っておいて0円よりはマシですが、地方の場合、うたっている宣伝文句ほど恩恵を得にくいかもしれません。

ただ時間と共に普及するとは思われますし、別の用途で使うことがあるまでオープンにしておいても良いかと思います。
“意外な”需要が発生するかもしれませんので。

 

いずれも至極当然のことではありますが、導入前および導入後には一応留意しておくといいでしょう。

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