全国の地方都市や市町村で、様々な行事の中止が相次いでいます。
日本の古くからのお祭りなどもそうですが、最近顕著なのは夏の花火大会などのドル箱イベントの相次ぐ中止です。
地方都市にとって、花火大会に集まる市街、県外からの観光客は、まさに地域活性化の柱ともなるのに、それをいとも簡単にやめてしまうのはなぜでしょうか。
ひとつは昨今増えてきた、催事場所での死亡事故です。
膨れ上がった観衆の整理ができず大事故を誘発してしまい、現場よりも行政の責任者が吊し上げを喰うようになったからです。
この流れ自体は当然のことでしょう。
行政の責任を持ちながら事前に無対策なのですから仕方はありません。
それに委縮して公務員として幹部を貶めるようなことがあったら自分の処分もさることながら、あとのしっぺ返しが怖いのかもしれません。
そんな時、理由として出されるのは「地域の混雑に適応できない」とか「違法や迷惑駐車が相次ぐ」などと言うものです。
はっきり言って、対策をとる気概も能力もないということになるでしょう。
こんなことは20%前後緩和されれば、全体の把握もしやすくなる程度のことですから何の問題でもないのです。
ここで考えなければならないのは、ではコインパーキングなどの施設は充分かという問題です。
多くの場合、人は“地方都市には十分駐車場はあり新たなパーキングの需要などない”と言います。
確かにこれまではそうだったでしょう。
ところが実際には、いざ停めようとした時に、地方都市にパーキングスペースがありません。
しかもそんな地域だけに料金も高く、誰もがこんな価格で止めるなら迷惑駐車のほうが良いと考えてしまうくらいです。
こんな時「決して、迷惑駐車を助長はしないが…」とつけるものですが、あえて言うと私は「一部の迷惑駐車は現状の駐車場事情対する抗議」でもあると考えます。
そもそも料金が適正であれば、あえて駐車違反のリスクを犯してまで迷惑駐車を行うメリットがありません。
しかも地方に行くと家も大きく無意味に数十台の車が止められるようなスペースが放置されています。
もちろんそこの方は放置している感覚はなく、ただそのままにしているだけなのでしょうが、これをパーキングスペースにできれば、それだけで緩和は進みます。
駅前に行っても、その地域の物価からすると法外なコインパーキングが並んでいますし、ロードサイドには商業施設が立ち並んでいますが、そこの駐車場を使うことはできません。
つまり地方にはパーキング需要がなのではなくて、誰もそんなことを気に掛けもしないということですが、すでに時代はそんな過去から変化しています。
各自の問題意識がなければ、いくら税金をつぎ込んでもこの問題は解決しません。
もちろんだからと言ってコインパーキングを導入するとなるとかなりのコストがかかります。地方都市でペイするのはかなり困難でしょう。
しかしながら近年登場している駐車場シェアリングサービスを利用することで、空きスペースをコストゼロで時間貸し駐車場化することも出来たりします。
余談ですが地方には税金に優遇された職種や既得権益者が溢れています。
そんな方はいくら地方が疲弊しても気にしないものです。
地域の方はもうそろそろ自分達の時代遅れの概念を改めるべき時がきているのだと思います。