京都市が導入した“罰金規定を織り込んだコイン駐車場緑化パートナー制度”は、今後注目されるものとして、全国への広がりが期待されていますが、これについては、導入を評価する半面、形式的な馴れ合いにならないことを懸念する声もあります。
京都市はこれまで、明確な緑化計画を立ててきましたが、結果的に失敗に終わっています。
それだけに、今回、これまでの政策を強化するのではなく、代表的企業4社だけに絞ったパートナー制度としたことは、手法にこだわらない柔軟な対応と一定の評価をする声がある反面、不自然な業者選定であるとの反論もあります。
根拠として“間違いなく高いコスト負担が生じる制度”を一部の企業が負担することに不自然な印象持たれるものであり、そこには不自然な優遇措置がとられるのではという有権者ならではの心配もあります。
確かに景観や環境を行政が保護する政策をとることは必要ですが、最近は一部の大手企業が大きな受注を独占する不自然な状況も懸念されていることもあり、目的が評価されるものであるほど、行政としても“李下に冠を正さ”ないような情報公開を自ら進めて行く真摯な姿勢は不可欠です。
以下は京都新聞朝刊記載の記事についての京都市の見解です。
京都市では,ヒートアイランド現象の緩和や良好な景観形成のため,市街地の緑化を推進しています。
平成30年4月1日には,積極的に緑化に取り組む駐車場事業者を「京のみどりの駐車場パートナー」(以下「パートナー」という。)として協定を締結し,コインパーキングの緑化を推進しているところです。
パートナーの皆様には,毎年,合計で100m2以上を駐車場で緑化していただき,100m2に満たない場合は,1m2当たり1万円を京都市の緑化事業(御池通スポンサー花壇事業等)へ協賛していただくなど,本市の市街地緑化の施策に御賛同いただき,御協力をいただくこととなっているものです。
しかしながら今回の記事では「目標未達には『罰金』も」という見出しが掲載されており,本市としても大変困惑しているところです。
あくまでも,パートナーの皆様には,本市の緑の施策に御理解いただき,御厚意により緑化を推進していただくものであり,「罰金」が生じるものでは決してありません。
今後とも,積極的に緑化を進めていくために,お申し出いただいたパートナーの皆様と共に「緑の文化首都・京都」を目指してまいります。
京都市情報館より:http://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000236584.html