駐車場オーナー
Q. 父から継いだ駐車場を運営することになりましたが、予備知識が全くなく、駐車場までも少し遠いので管理会社に頼もうと考えています（今はロープで閉めた状態）。前からの管理会社もあるのですが、どうも信頼に足るか悩んでしまいます。 先日も場内のトラブルが心配だと言ったところ、看板に「一切の責任を負わない」と書いておけば問題はないと言います。後でネットで調べるとそんなことはないと書かれていて、さすがにこれはおかしいというと「あなたは素人だから分からないけど、駐車場には慣習というものがあって、私達に任せてもらえれば問題にはならない」の一点張りです。 本当にそんなものなのでしょうか。管理会社がまんざらでたらめを言うとも思えないのです。
A. 民法７０９条には、駐車場などで事故を起こした場合、被害の賠償責任は事故の加害者にあるとなっています。
だからあなた側が万全を期していた場合でしたら「一切の責任は負いません」という言い方もできるかも知れません。
しかしそれはあくまで、駐車場側が事故を起こさないための対策に万全を期していた場合であって、換言すればその部分が抜け落ちていたら責任はあることになります。
管理者の過失や故意が原因と判断されたらいくら看板を立てても役には立ちません。
管理会社はそんなことは百も承知ですから、なぜそんなことを言うのか、回答者は分かりかねます。
ただ、なんらかの理由で、あなたの物件の依頼を受けたくなくて、わざと滅茶苦茶なことを言っているというものから、管理会社が質が悪いのかまで可能性は考えられます。
いずれにしても両者の信頼関係は破壊されている状態ですので、もしあなたが望まれるのであれば、腹を割って話されることが必要かと思います。
ですので厳密に言うと「看板を出しておけば問題はない」というのはあり得ません。
