ミサワホーム不動産がドコモのスマートパーキングのシステムを活用して、集合住宅の空き駐車場を時間貸しする“駐車場シェアリング事業”への参入を発表した。
ただ、中身を精査すると仕組みの導入にはかなりの初期コストや運営コストがかかったり、大手企業数社が絡むことでの提供価格の高騰もみられ、せっかく進んできている“駐車場シェアリングサービス”の流れに逆行するという指摘もある。
最近急激に加速する“駐車場シェアリングサービス”だが、市民への認知度も低く、またその仕組みも様々で、今回のような大手企業のシェアリングサービス事業には、“業界での圧倒的優位な立場を利用して、単に収益販路を広げただけで、逆に純粋な駐車場シェアリングサービスへの誤解に繋がる”という見方もあり、大手企業が駐車場シェアリングサービスというものが一般的に知られる前に、収入販路を押さえる、一種の陣取りをしているという点では、決して消費者の利益には繋がらないという指摘には大変根拠があると言わざるを得ない。
そもそも駐車場シェアリングサービス自体、現在のパーキングビジネスとは対極をなす存在であるからこそ、利用者利益に繋がる仕組みであるが、その主たる目的は「利用者が予約できる。極端に安く利用できる。多くの場所を利用できる」の3点だけで評価すべきことであるが、今回の流れは、資本が影響力を行使して業界中でも取り分を増やす企画と揶揄される理由もそこにあるのかも知れない。