駐車場新聞は読者を限定していませんので、業界関係者、他業種、一般の方などからご意見・ご質問をいただきます。特に一般の方からのご意見・ご質問は全体の半分近くを占めますが、その内容は主に3種類に分類され、以下のようになります。
①月極、コインパーキング業者との、またそれ以外を含めて、トラブルに関するもの
②駐車場シェアリングサービスや、駐車場ビジネスの参画に関するもの
③その他
このうち、③のその他というものに、意外と傾聴に値するユニークなものが多いので、別の機会にご紹介しますが、今回は②のなかの「駐車場シェアリングサービスが成功する条件」についてお話しします。
お問い合わせの多くは、「自分の物件は、果たして儲かるのか。儲かるとしたら、具体的にいくら儲かるものなのか」というものです。駐車場新聞でも時おり、このテーマに適切な答えを掲載してきましたが、今回、改めて駐車場シェアリングサービスのリーディングカンパニーであるakippa株式会社の関係者を複数取材して、現時点での成功するための条件を割り出しました。
※質問は関係の方3名に「成功するための条件を箇条書きにしてください」とお願いし、自由記載してもらい、複数回答(2件以上)あったものを掲載しました。また、金額については多少、調整をしています。
「駐車場シェアリングサービス成功の条件」
- 都心部である。或いは観光地、繁華街である
- 周辺徒歩35分以内に2万人以上収容のスタジアム等がある
- 周辺のコインパーキングの1日最大料金が1200円以上である
- 東京23区内、京都市内、大阪梅田・難波地区、茨城、栃木の原発特需地域である。
- 主要駅から、徒歩20分以内である
- 羽田、成田、伊丹などの主要空港の近くである
- 提供ブースは2~3
- 上記の条件で個人ではなく企業、事業所、店舗である
- 総合病院周辺である
- 違法駐車が問題化されている地域である
- akippa自動価格設定で500円~700円以上である
- akippa特別料金になる日が月の三分の一ある
複数の意見が前提となるので、聞けばなるほどというものになります。これについては、「ここにあげた12点であれば、該当する場所をお持ちならば、基本的にはakippaの物件の中でも中~上クラスの収益になります。現在、このクラスの収益率が向上していることもあり、該当される物件をお持ちであれば、迷わずご提供いただければ、かなりお得だと考えます」とのご意見でした。
また、最後の2点は、akippaに登録をしなければ分からないことです。その点については、「先にご質問いただければ対応できるものもあります。但し、ご質問いただいた時点の数値が確定というわけではないことはご理解ください」とのことです。
最後にこの「中~上クラスで月にどのくらいの収入になるか」について伺うと、「該当される条件によって違ってきます。例えば総合病院周辺というのと、観光地というのでは全く違ってきますし、自動価格設定も500円というのと2000円では違ってきますよね。ただ、ワンブース単位で月20,000~30,000円はありえなくはありません。重ねて言うと、上記に該当するのであれば、迷わずお手続きください」というご返事でした。
コインパーキング業界は、完全に二極化していますし、地方は規模の縮小が顕著な状況です。
もちろん上記の条件以外の成功例もあります。まだまだ、シェアリングエコノミーが浸透していない間に、空きスペースがあるのであればご活用を考えてみるのも、賢い選択であると思います。