全国の駐車場の中で、圧倒的に多いのが、個人地主の“月極駐車場”です。
地方の駅前には日中ガラガラの月極駐車場が其処此処に見られます。
反面、時間貸し駐車場は無いに等しく、あっても20分300円、3時間止めると2,700円となりますが、それでは誰も止めなくなるので“最大料金”なる奇策を擁して1,800円止まりなどにしていますが、利用者には納得行くものではないでしょう。
もし駅前のスペースが月極とコインパーキングは半々であれば、もっと多くのひとが利用し易くなりますし、料金もかなり安い設定になるでしょうが、この体制が続く限り、それは期待できません。自分の土地をどう使おうと、それは勝手なのでしょうから仕方はないのですが、駐車場はたくさんあるという理由で公営の駐車場がない地域は散々なことになるでしょう。
駅前に月極が多い理由に、それが個人オーナーの持ち物であることがあります。
彼らは自分で運営せず“管理業者”に清掃や集金、申し込み処理などを委託します。
ここで止めておけば駐車場契約が満杯に近い状態であればオーナーは満足するので管理会社はそれ以上を求めません。
中には契約を継続するために管理会社が自腹を切る場合もあると聞きます。
しかしそのオーナーに“なぜ時間貸しをしないのか”と聞いても、月極がいっぱいだからと変な答えが返ってきます。
例えば月極で20,000円くらいの場所であれば、1日にすれば660円に過ぎません。仮に20分200円の時間貸しにしても、1日平均たった1時間で収益は同じになります。
基本的時間貸しは24時間運営なので、どれだけ稼ぎを無駄にしているかは考えに入っていないのでしょう。
管理会社は“誰が止めるか分からない時間貸しにするとトラブルになる”などと言って、オーナーをマインドコントロールするのですが、その前になぜ利益をあげようとしないのか不思議でもあります。
ましてそうすることで地域の方の利便性が増すのに、それをしないのは地域に対する不誠実ではないかとも考えます。
最終的には個人の土地だから、なにをどうしようと勝手なのでしょうが、やはりこの業界は不思議の国のアリスです。