A. 運営会社からのご提案がどのようなもので、またご相談者様の物件についての場所も不明ですが、お伺いする範囲ではメリットはかなり限定的である印象です。
契約内容で“ハードルが低い”と言われますが、この契約が問題です。
気軽に始められるサブリースの罠に注意
サブリースなどの場合、運営から営業の全てを運営会社が行いますので、高い収益が上がる場所でも一定金額しか入りません。
その土地がどの程度の収益をあげられるかの判断などは、失礼ながら素人の方には想像すらできる範囲ではないと思います。
営業会社はあがった売上げから必要経費などを差し引き、残った分をあなたに振り込むのではなく、あくまで“定額”が振り込まれるだけです。
それで言うと、サブリースなどの場合、費用負担がないと言っても、それは別の計算項目に振り替えられるだけで、その負担は少なくありません。
例えば10~12の車室の場合、精算機や看板、場内舗装などの費用として600~700万円はカウントされます。
それに毎月の機器の利用費や光熱費なども加算されますが、これが全体にプールされることになりますので、どれほどが“あなたの負担”になるかは試算されるべきでしょう。
また2年ごとくらいにあなたの収益額の見直しがあった時、気に入らなくて辞めたいとか、そこに物件を建てたいと思っても契約があるので身動きできないのも大きな足かせです。
それでも辞めたい場合、たいていの場合、違約金、機器の撤去費などが発生します。
企業側には解約の方法はありますので、そこでも契約問題が出てきます。契約には充分注意が必要です。
地方都市の郊外ですと、そもそも売上げ自体、高くはないでしょう。
毎月の機器の利用費や光熱費を払い続けるだけで精一杯のケースも充分考えてあたられるべきだと思います。
コインパーキングの勧誘をするわけ
ではなぜさほど有望でもない場所を勧誘するのかと言えば、運営会社の営業社員のノルマなども影響します。
彼らには毎月、車室獲得のノルマ(月100くらいですが)あります。
本来コインパーキング100%でないほうが収益が高まる場合(コインと月極併用など)でもコインパーキングばかりにするのは、収益率を考えたことがないか、ノルマを優先するかのどちらかと言えます。
運営会社では「なぜこんな土地と契約したんだ」「でも課長は承認の判、押されてるじゃありませんか」というような、争いが常に続いているのが現状です。