駐車場オーナー
Q. 民間企業のサラリーマンですが、今年駐車場経営を始めました。友人から来年の確定申告の際の「損益通算」がややこしいから気をつけろと言われましたが、これはどのような制度でしょうか。またなにがややこしいのでしょうか。また駐車場は税制面でデメリットがあると言われていますが、どの程度の違いでしょうか。
A. 損益計算というのはサラリーマンが不動産投資をして赤字が出た場合、その金額を給与所得から控除できると言う制度です。
これによって所得税が減額されますので、給与所得から天引きされた源泉所得税の一部を取り戻すことができます。
“ややこしい”というのは、少し分かりかねます。
損益通算自体は全く難しいものではありません。
普通に申告すれば認められますので、気をつけなければならない理由は、その友人にご確認していただくほかありません。
ただ、ここでも月極駐車場とコインパーキングでも、土地購入をするときに借り入れが発生した場合の利子については、損益通算の計算方法が変わりますので、その意味では注意が必要です。
月極駐車場の場合、不動産所得ですから、給与所得など他の所得から控除はできません。
これに対してコインパーキングでは、ここでもまた事業的規模かどうかで損益通算の計算方法が異なります。
事業的規模の場合、事業所得となるので、損益通算できるのですが、事業的規模でない場合は雑所得になり、損益通算はできません。
駐車場経営の税制上のデメリットは一言で言えば“駐車場は更地扱いされる”ので、優遇税制が適用されません。
そのために課税金額は高くなります。
具体的には固定資産税は住宅の場合の3倍か6倍、都市計画税は住宅の１．５倍か３倍の課税となります。
また相続税や贈与税も、特例が適用できません。
特例とは財産評価で減額することができるということで、それができないので高い税率が適用されてしまいます。
